霜乃会プラス 観世流能楽師・今村哲朗 能楽の新年レポート
レポート事務局の朝原です。先日1月11日に、大阪市北浜の青山ビル地下1階「北浜RONDO」を会場に、毎月恒例の「学びというエンターテイメント」を掲げる講座「霜乃会プラス」を開催させていただきました。
今回は、観世流能楽師・今村哲朗をメインスピーカーとした「能楽の新年~謡初めの寿ぎ 芸能と祝言 新しい年を迎えて」でした。
最初は、江戸時代に、江戸城で行われていた謡初めの一部再現である、長裃で平伏のまま〈四海波〉(《高砂》の一部)を謡われている場面。
そこから、謡の〈四海波〉と、よく知られた「高砂やこの浦舟に」の違いや、それぞれに込められた意味、より広がって能楽の謡と祝言、さらに歴史上の変遷など、話題は広がりつつも、拡散はせず、「祝言」の範囲内に収まった、良い具合の学びになったと感じております。
なお、今村哲朗が長裃を着たことにあわせ、案内役の落語家の桂紋四郎と私・朝原も裃(半裃)で揃えてみました。格好だけではありますが、これも新年らしい祝言を、形であらわしたものと感じていただければ幸いです。
次回の霜乃会プラスは2月8日(木)。上方講談師の旭堂南龍をメインスピーカーに、「禍福は糾える縄の如し~講談師と大日本雄弁會講談社」と題して、お届けする予定です。
大日本雄弁會講談社は、現在も続く大手出版社である講談社のかつての名前。「講談」と入った社名と、芸能の講談の関係を探るものになるのでしょうか。楽しみにしております。
まだ空席ございますので、ご都合つく方は奮ってご参加くださいませ。北浜RONDOにてお待ちしております。