南座歌舞伎鑑賞教室
レポート講談師の旭堂南龍です。
本年は四十三歳となりまして、所謂「厄年」を抜けました。世間的にはあまり良い印象を持たれていない厄年ですが、芸事に関わっている者ならば「役」が付くと言われておりまして、縁起が良いとも言われます。
「そんな事あるんかなぁ」と思うておりましたが、私も四十二歳最後の月に「南座歌舞伎鑑賞教室」の出演が叶いました。歴史ある南座に於いて講談師として、一日二回公演の十日間は、夢の様な一時でした。
私自身も大舞台での講談は非常に勉強になりました。
そもそも講談は「上半身の芸」ですから、工夫が必要となりました。と言うのも南座の舞台では歌舞伎俳優との立ったままの掛け合いや、芝居を披露したり、立ち回りと講談の共演もあった為、所作も台詞回しも教わり、稽古させて頂き、程よい緊張感で披露致しました。
更に、南座屋上の弁財天社にも私の御神酒が御供えさせて頂いたのも良い思い出となりました。