霜乃会同人 講談:旭堂南龍 落語:桂紋四郎 浪曲:京山幸太 文楽:竹本碩太夫・鶴澤燕二郎 茶道:松井宗豊 能楽:林本大・今村哲朗

霜乃会プラス「茶道・松井宗豊に聞く」レポート

レポート

霜乃会事務局です。

先月の霜乃会プラスのレポートには「関西では緊急事態宣言も明けた」と記しておりましたが、今回は大阪市が「まん延防止等重点措置」の適用対象地域となってしまいました。

そんな中の、令和3年4月8日。人数を事前申込制で限定し、新型コロナウイルス感染拡大防止に気を付けた上で、今年度最初の霜乃会プラスが開催させていただきました。

今回からは落語家の桂紋四郎と、事務局の朝原が案内役となり、霜乃会メンバー1人ずつをゲストとして迎え、各メンバーの自身とその芸能の魅力を深堀りする形となっています。

20210408霜乃会プラス 茶道・松井宗豊

その初回のゲストは、茶道裏千家業躰の松井宗豊。

前半は、お父上も裏千家業躰という松井の生い立ちや子ども時代の話から、どうやって裏千家の家元に入門したのか、入門したころの生活など、「今の松井宗豊がどうやって作られたのか」という話が中心。

後半は、事前にお願いしておいた「紋四郎と朝原を茶会に招くなら」という仮定のもと、松井が用意した茶道具の解説。

今回の軸は「坐花酔月」。中国・唐を代表する詩人・李白による『春夜宴桃李園序』の一節「瓊筵を開きて以て花に坐し、羽觴を飛ばして月に酔ふ」から取った一句です。

大きな宴を開いて桃李の花の下に座って、盛んに盃を交わし月を眺めながら酔う。コロナで宴会ができない中だけに、せめて心だけは大らかに酔いながら、建設的で文化的な語り合いをしたい、という意味だろうか、と想像しております。

…紋四郎も朝原も、当日手伝いに来ていた今村哲朗も「生花砕月」と読んでしまったのは、ここだけの話。

茶碗は、紋四郎を意識した、銘が「大笑」という白い朝日焼。

茶杓は、朝原の能楽趣味を意識して、能《高砂》にまつわる「高砂」「住ノ江」と銘がつけられた対のもの(あわせて「相生の茶匙」)。

こうしてそれぞれの由来、選んだ理由をうかがっている中で、茶道が大切にしている「一座建立」の心へと話は進んでいくのでした。

20210408霜乃会プラス 茶道・松井宗豊

20210408霜乃会プラス 茶道・松井宗豊

来月の霜乃会プラスは、5月8日(木)18:45から、講談師で霜乃会代表の旭堂南龍をゲストにお送りします。まだご予約受付中ですので、ぜひともお申込みくださいませ。お待ちしております。

20210513霜乃会プラス旭堂南龍

20210408霜乃会プラス 茶道・松井宗豊
20241005-06霜乃会本公演 東京公演