引きこもり生活と読書
レポート浪曲師の京山幸太です。
引きこもりの生活が始まり三か月近く経とうとしています。さぞ陰鬱とした日々だろうと思われるかも知れませんが、高校生の時分、ひたすらな引きこもり生活を経験して、それなりの楽しみ方を心得ておりますから、今は今で毎日それなりです。
「うりぃぃぃぃぃいぃぃ、たのしいぃぃぃぃい、ひゃっはぁぁぁぁあぁぁあ!」と奇声を発しモヒカン頭でバイクに跨り砂漠を駆け回ることなければ、「死のう死のう死のう死のう死のう死のう死のう」と呟きながら部屋の隅で生肉を自らの額に打ち付け続ける、という事もありません。それなりです。
では何をしているかというと、やはりインプットとアウトプットちゅうやつで、芸人にとってのそれはつまりネタ覚えとネタ作りです。今のうちにレパートリーを増やしといたろかい、という訳です。
然しそればかりでは時間を持て余すので、空いた時間には読書をしております。元来、読書嫌いなたちではないのですが、入門以来頻度が少なくなっていました。そんな中、去年或る事に端緒をつかみ読書を再開いたしました。そんな私がこの時間の有り余る生活の中、本を読まないはずがありません。考えたらわかるやろ。なぁ。聞いとんかい。
自粛疲れでしょうか、情緒不安定に陥りました。失礼。
そこで今回は、最近読んだ中で特に好きな本を紹介しようと思います。
でもここまでで時間を使いすぎたので、本についてはサラッと書きます。仕方ないやん、こっちかてほかにしたいこともあるし、そろそろ腹も減ってるねん。考えたらわかるやろ。なぁ。失礼。
『清兵衛と瓢箪・網走まで』志賀直哉 著/新潮文庫
ご存知、小説の神様こと志賀直哉です。無駄のない文章が素敵ですね。かなり物語が進んだのに、「あれ、まだ4ページしか読んでない?」ってなりました。内容がぎゅーって詰め込まれてるんですかね。城崎にいったら、あー、志賀直哉はここに泊まってたのかー、とか阿保みたいに思ってしまいますよね。
それに釣られて、私の文章も阿保みたいになってきました。びよよ〜ん。
『しらふで生きる』町田康 著/幻冬舎
作者の町田康さんと、以前対談をさせていただいたのを切っ掛けに、今片っ端から町田康さんの著作を読んでいます。先に書きました、読書をする端緒となったことというのは町田さんとの出会いのことです。対談の時も一言一言に感じられる鋭敏さに、控えめに言って感動しました。好きすぎて、逆にここではあんまり語りたくありません。大体、「~さんを尊敬してます!」とか気軽に言うな。一々ツイッターなんかに書くな。尊敬てそんな薄っぺらなもんちゃうやろ。考えたらわかるやろ。失礼。
『潮騒』三島由紀夫 著/新潮文庫
こちらもあまりにも有名。著者が私の地元・加古川公会堂(現・加古川図書館)にて兵役検査を受けたと知ったのを切っ掛けに読み始めました。理由が阿保まるだしです。そんな阿保なので、知らない言葉が沢山でてきて、厚い本でもないのに、正直読み終わるまでかなり時間がかかりました。ですが、日本語ってこんなに綺麗に風景を描けるものなんだなぁ、こんなに繊細に人の心に触れることが出来るんだなぁと、阿保ながら感動しました。
以上、時間があったので長文になってしまいました。失礼。